筋肉痛の原因は、医学的にははっきりと解明されていません。
現在最も有力な説として、激しい運動によって傷ついた筋繊維を修復しようとする時に起こる痛みであるという説が有力になっています。
<筋肉痛の原因は乳酸ではない>
一昔前までは、筋肉痛の原因は乳酸という疲労物質が溜まって起こると考えられていました。
疲労は、乳酸が多くできて体内が酸性になることで起きるとされていたのですが、乳酸は、運動後30分もたてば運動前の低いレベルに戻る為、筋肉痛との関係は考えにくいです。
近年では、乳酸は運動中のエネルギー減であり疲労物質ではないと言われ、乳酸が疲労による筋収縮の低下を防ぐなど、全く逆の作用があるとされています。
<筋肉痛の原因、有力説>
・筋肉・結合組織の損傷
筋肉は大きな力で収縮を繰り返すと、小さな断裂を起こすことがあります。
また、筋肉の中には伸び縮みせずに強度を保っている結合組織という部分があり、筋肉が激しく形を変えることでこの結合組織が傷つくという説があります。
この傷ついた部分が炎症を起こすことによって、痛みが発生すると考えられています。
・筋肉が修復される時の炎症
傷ついた筋肉繊維は一度分解されてから、その部分に新しい筋繊維が合成されるという反応が起こります。
筋肉が一度分解されることによって起こる痛みが、遅れて発生する筋肉痛の原因の一つというのも有力な説です。
<筋肉痛の治し方>
・アイシング
筋肉痛は筋繊維に炎症が起きている可能性が高いので、しっかり冷やして患部の炎症を抑えてやりましょう。
特に運動直後に15分程行うのが効果的です。
・ストレッチ
筋肉に激しい痛みがなければ、ストレッチによって筋肉を柔軟にし血行を良くしてあげるのも効果的です。
特に入浴後に痛くない程度にゆっくり筋肉を伸ばしてやるといいです。
またストレッチとあわせて軽いマッサージをしてあげるのも効果的です。
・しっかり睡眠
睡眠は疲労回復に効果的です。
睡眠時に体では成長ホルモンが分泌され、運動で消耗した筋肉を修復してくれる働きがあります。
また、激しい運動の後に7時間程度の睡眠をとることで筋肉痛の治りが早くなります。