人は骨格によって筋肉に対する負担が変わってきます。
なで肩の人がそうでない人と比べて肩が凝りやすいのが典型的な例です。
ではなぜ、なで肩の人は肩が凝りやすくなるんでしょうか?
今回はなで肩と肩凝りの関係性についてまとめてみました。

<なで肩とは>

なで肩を定義すると鎖骨と肩甲骨の高さが、本来あるべき位置よりも低くなっているため、肩に傾斜ができている状態です。
日本人、特に女性に多いと言われています。

・女性に多い

女性は男性に比べて肩甲骨や鎖骨を引き上げる肩の筋肉(僧帽筋)が弱いため、肩が下がってなで肩状態を作りやすいです。

・猫背になりやすい

なで肩は肩甲骨が外側に開き、鎖骨と肩甲骨が下を向いている状態になっているため、背中が丸くなります。
背中が丸くなると、頭も前側に移動しやすくなり、猫背に近い状態になります。

・なで肩になる原因

後天的に、なで肩になる原因としては、姿勢の悪さ(猫背など)や重いカバンやリュックなどを肩にかける事が多い事があげられます。

<なで肩と肩凝り>

なで肩の人は肩凝りが起きやすい傾向にあります。
本来、肩は水平になっており、腕の重みは肩までにしかかかりません。
しかし、なで肩の人は、肩が大きく傾いているため、腕の重さが首にまでかかってきます。
その為、首や肩、背中を支える筋肉に負担をかけてしまい、筋肉が疲労をおこして肩凝り状態になってしまいがちです。

・なで肩の人が負担をかけやすい筋肉

なで肩の人が最も負担をかける筋肉は「僧帽筋」です。
僧帽筋は首から背中にかけてついている大きな筋肉で、肩凝りと最も深い関係にある筋肉と言われています。

なで肩の人は僧帽筋の量が少ないので、肩に疲労がたまりやすくなります。
特に女性は筋力が弱いので疲労がたまりやすく、肩凝りが発生しやすくなります。

猫背の人も肩凝りが多いのは、首が前に倒れないように僧帽筋が過度に使われているためです。

・僧帽筋のストレッチ

僧帽筋の上部にある筋肉は肩甲骨の動きをスムーズにしたり、肩甲骨や鎖骨が下がらないように作用する筋肉です。
その為、重い荷物を肩にかける事が多い人は、肩の位置が下がる為に肩凝りになりやすい訳です。

しかし、ストレッチによって肩甲骨がスムーズに動くようになれば、肩凝りは改善していきます。

ストレッチのやり方は以下の通りです。

1.両手を背中に回して組みます。
2.そして、そのままゆっくり右側に引っ張ります。
3.次に首を右に傾け、鼻を右肩にできるだけ近づけ30秒程静止します。
4.次は逆を行います。

注意点としては痛みが出る少し前ぐらいで止めるようにして、ゆっくり行うといいでしょう。