日本のプロ野球は今年から新ルールが導入されました。
最も大きな新ルールは「コリジョンルール(衝突禁止)」です。
今回はこの新ルールについて考察してみたいと思います。
<コリジョンルールって何?>
コリジョンルールとは捕手(または野手)がボールを持たずに本塁で走者をブロックするのを禁じるルールです。
また走者が捕手(または野手)に意図的に体当たりすることを禁止します。
これまでのルールだと本塁上で派手なクロスプレーがみられプロ野球の醍醐味の一つでした。しかし今回のルール変更によって禁止になりビデオ判定も導入されるなど大きな変化を遂げます。
・野球規則では
(1)得点しようとしている走者は、最初から走者または本塁カバーに来た野手に接触しようとして、または避けられたにもかかわらず最初から接触をもくろんで走路から外れることはできない
(2)捕手がボールを持たずに、得点しようとしている走者の走路をブロックすることはできない。
もし捕手がボールを持たずに走路をブロックしたと審判が判断した場合、審判はその走者にセーフを宣告する
今年はこれらの条文が追加されました。
<コリジョンルールが野球をつまらなくする?>
たしかに新ルール導入によって本塁での激しいクロスプレーがみられなくなり迫力が薄れるのは否定できません。
しかし幾ら防具を付けていた(走者は無防備)としても本塁での接触プレーは怪我のリスクが高まります。
私はコリジョンルールによってプロ野球選手の怪我が減るのはいいことだと思います。
幾ら迫力あるプレーをしても怪我をして試合に出られなければプロ野球選手として意味をなさないからです。ファンにとっても好きな選手のプレーがみられなくなるのは辛いです。
コリジョンルールは怪我防止以外にも利点はあります。
それは捕手のタッチ技術、野手の返球技術、走者の走塁技術が重要になり、プロのテクニックが堪能できるからです。
本来、野球は技術的なスポーツなのでプロの細かい職人的なプレーは野球通を唸らせるものがあります。
<危険な本塁突入で怪我した選手まとめ>
昨年まで危険な本塁突入によって怪我した選手は結構います。
その中でも大きな怪我をした選手をまとめてみました。
・ヤクルト田中雅捕手
2013年5/12に本塁上で阪神マートン選手の猛タックルを受けたが生還を阻止した。
しかし「左鎖骨骨折」と診断された。
この無謀な猛タックルに解説の達川さん「ふざけるな、こんなの野球じゃない」とブチ切れてました!
・ヤクルト相川捕手
2013年9/14に本塁上で阪神マートン選手の猛タックルを受け生還を阻止。
またしてもマートン(笑)プロレスじゃないんだから・・・
この後もちろん乱闘騒ぎになりました(当然ですね)
この時は大きな怪我はなかった相川選手。
実は5か月前の2013年4/6にDeNAブランコ選手に本塁上で激闘していました。
診断結果は「左肩亜脱臼」全治2カ月
復帰したらと思ったらチームメイトを怪我させた同じ選手に猛タックル!
そりゃ怒りますよ(笑)
・西武脇谷野手
2015年9/19に走者として本塁突入時に相手捕手と激突
診断結果は「右足首骨折」
この怪我により二軍に降格してシーズンを終えました。
<最後に>
本塁突入時に怪我した選手は捕手だけじゃなく走者としての野手にも沢山います。
しかもその多くは骨折などの大怪我をしています。
今回のルール改正でプロ野球選手の怪我人が少しでも減ることを願います。