整骨院で施術中によく聞かれる事としてシップの使い方があります。
「先生、冷シップと温シップどっち使ったらいい?」
この質問、多分200回以上は受けたと思います(笑)
そこで今回はシップの正しい使い方について説明していきます。
<シップの種類>
シップ薬には大きく分けて3つのタイプがあります。
・冷シップ
冷シップはメントールなどの成分が入っており、それによってスースー感じます。
これにより冷たく感じて痛みが収まった気がします。
・温シップ
温シップには唐辛子などに含まれるカプサイシンという成分が入っています。
カプサイシンをとると温感刺激により温かく感じます。
人によっては刺激が強すぎてピリピリ感じたり、痒みや発疹が出ることもあります。
・経皮鎮痛消炎テープ剤
これは皮膚から吸収されるタイプの鎮痛剤です。
モーラステープやロキソニンテープが有名です。
痛みや腫れを抑えるにはこれが一番効きます。
<シップには冷やしたり温めたりする効果は少ない>
一般的にシップはケガ直後などの急性期には冷シップ、慢性期には温シップがいいと言われています。
それは冷やして炎症を抑えたり、温めて血流を促したりする効果がシップにあると思われているからです。
しかし冷・温シップは皮膚の表面温度をほんの少し(2・3度)上げ下げする効果しかありません。
なので筋肉や靭帯の消炎や血流を促す効果は薄いです。
・冷・温シップの正しい使い方
冷・温シップには効果が薄いと上記で述べましたが、全く使えない事もないです。
たまに患者さんから冷・温シップを使ったら楽になったと言われる事があります。
これは冷・温シップが感覚神経に作用し冷たさや温かさを感じて痛みをごまかすからです。
なので「気休め」程度に使う分にはいいと思います。
以外にこの「気休め」がプラシーボ効果(思い込み)と相まって効果を発揮することもあるからです。
因みに怪我の状態(急性期・慢性期)によって冷・温シップを使い分ける必要はありません。
冷温効果は少ないので自分の好みで使って貰って結構です。
・経皮鎮痛消炎テープ剤は効果有り
経皮鎮痛消炎テープ剤は怪我をした筋肉や腱の炎症を抑えてくれます。
ただ市販で販売している物は値段が高い割には効果が薄いように感じます。
なので、なるべく病院でもらうようにした方が保険も利くのでお薦めです。
・強い痛みがある時は氷で冷やそう!
ぎっくり腰や寝違いなど急性の怪我の場合は、まず氷で冷やすのが無難です。
筋肉や腱に強い炎症があると体は発痛物質を出し痛みを感じます。
また腫れが残ってしまうと治りにくくなってしまうので冷す必要があります。
冷やし方は氷嚢袋(なければビニールに氷を入れる)を患部に15分くらいあてて下さい。
感覚がなくなるまで冷やすのが理想です。
低温火傷になる可能性があるので冷やしていて痛みを感じたら直ちに中止して下さい。
以上、シップについて述べてきました。
状況によってシップの使い方も変わってくるので、この記事を参考にして貰えればと思います。