整骨院で働いていると必ず聞かれることがあります。
それは「整体と何が違うのか」ということです。
今回はその疑問にお答えしていきます。
<そもそも整骨院って何するところ?>
整骨院とは定められた教育制度の中で基礎医学、基礎技術等を学んだ柔道整復師という国家資格者が治療を行う場所です。
名称として他に接骨院、ほねつぎ等があります。
これら名称により施術の違いは基本的にありません。
骨折や脱臼の治療に自信のある先生は接骨院、ほねつぎ、という名称にする方が多いです。
できる施術は骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷(筋・腱の損傷)で、保険の適用が認められています。
実際には骨折、脱臼をされた患者さんは整骨院には、ほとんど来院されません。
私が勤めていた整骨院にも何か月かに一回くらいの割合で脱臼患者(ほとんど幼児の肘の脱臼)が来院するくらいでした。
大体が捻挫や挫傷による筋・腱の損傷で、電気治療やテーピング、柔道整復術などを使って治療します。
・柔道整復術とは
柔術には大きく分けて殺法と活法があります。
殺法は敵を殺傷する技、活法は外傷を治療する技術です。
ルーツは戦国時代にまで遡り、柔術を教える道場で道場生の怪我を治す為に発展してきたと言われています。
現在では骨折、脱臼の整復・固定や痛みの原因となる筋肉、腱にアプローチして自然治癒力を上げる様な治療が行われています。
<整体との違いについて>
一番大きな違いは怪我の治療ができるかできないかです。
上記で述べたように柔道整復師は国家資格であるので健康保険を使っての怪我の治療が出来ます。
しかし整体師は国家資格がなくても誰でも開業することができます。
ほとんどの整体師は民間資格を持っているようですが、それでは怪我の治療はできません。
なので整体では体の歪みを整えて慢性的な肩こりや腰痛などを緩和させる治療になります。
もちろん健康保険は使えないので治療費は高くなります。
整骨院で健康保険を使った場合
一回の治療費は平均370円(怪我の症状、負傷部位数、負傷日時により異なります)
整体院で治療受けた場合
1時間平均6千円(整体院によって大きく異なります)
・整骨院でも体バキバキ鳴らすの?
昔よくテレビで整体師の先生がタレントの体をバキバキ鳴らしていました。
僕は子供の頃、それを真似して妹を実験台にしていました(笑)
いま考えると恐ろしい事をしていたんだなとゾッとします。
あの技は整体ではアジャストと言います。
整体では基本的に体の歪みを整える治療がメインなのでアジャストをする先生が多いみたいです。
しかしアジャストは、かなり危険な技です。
骨の弱いお年寄りや骨粗鬆症の女性なんかに施術すると下手したら骨折します。
骨が丈夫な方でもやり方次第では怪我をすること事があります。
整骨院でも実費治療でアジャストをしている所はあります。
しかし、それほど多くはないように感じます。
私もアジャストはリスクが大きいのと効果が一時的なものに過ぎないという理由でやっていません。
他の施術方法でも歪みの取り方はありますからね。
もしバキバキされるような治療が不安だったら必ず治療院に問い合わすか、その場で拒否してもいいと思います。
<まとめ>
整骨院は昔に比べて、だいぶ認知されるようになってきました。
しかし一度も利用したことがない人や良く知らずに利用している人も多いです。
整体と混同している人もまだまだ多いので今回の記事を読んで参考にしてもらえれば幸いです。