体がだるい時、首などの関節を鳴らすとスッキリした気分になることがあります。
あのポキッとなっているのは何の音か?
実は今までハッキリとした原因は分かっていませんでした。しかし、ここ最近の研究である程度の原因は判明したみたいです。

<原因は関節内の気泡>

2015年の4月にオンライン・ジャーナル「PLOSONE」上でカナダの研究グループが発表した「関節の鳴る理由」が話題になりました。

彼らは地元の指圧師の協力を得て、指を特注機械で引っ張る様子をMRIで撮影。
関節がなった瞬間の関節内部で起きていることを、すべて映像として記録しました。

そこで判明したのは、関節が急激に引き離されると滑液(関節の動きを滑らかにしている粘性の液体)の圧力が下がり、ガスの気泡が発生することでした。
そして、下がった圧力を戻そうとする力によって、ある瞬間に滑液が一気に隙間へと流れ込み、ポキッという音を生じさせるとともに気泡が消えていた。

今回のMRI撮影では、それ以外に音を生じさせる要素はなかったみたいです。

<関節を鳴らすのは危険?>

よく患者さんから関節を鳴らしてもいいか?と聞かれる事があります。
上記でも紹介したように関節がなる原因は関節内の気泡が弾ける事によって音がします。
よってストレッチなど、ゆっくり伸ばして鳴らす分には問題ありません。

しかし、注意して欲しいのが、関節を鳴らすことを目的として勢いをつけすぎるのは、関節に負担がかかるので良くありません。

・関節を鳴らすとなぜ気持ちがいい?

関節を鳴らした後は気持ちが良くなりスッキリとした気分になります。
原因は2つの説が有力です。

1.音が発生した瞬間、周りにあるものを振動させるため、ストレッチのような効果に感じる
2.液体から発生する気体の中に老廃物質があり、それがなくなるため気持ちよくなる

一度心地よさを感じると癖になってしまうので、どうしても鳴らしたい時はストレッチしながら鳴らすのが安全です。